森の中に入ると、誰もがする深呼吸。でもどうして深呼吸したくなるのでしょう？森林浴の正体は？
新緑の季節になると
森や林など、木の多いところに行って
森林浴したくなりますよね！
そして、森の中に入ると
必ず誰もがしている「深呼吸」
つい反射的にしていますよね？
でもどうして、つい、やってしまうのでしょう？
それは、寝たいとか食べたいと同じように
あなたの本能がそうしたいと思ったからではないでしょうか？
ではなぜ、そうしたいと思ったのでしょう？
一体、何を深く吸い込みたいと思ったのでしょうか？
森林浴の正体とは？思い切り深呼吸したくなるのはなぜ？？
ここは世田谷にある「等々力渓谷」
新緑からこぼれる日の光と、
木立を抜ける風が爽やかで
せせらぎの音のなんと清々しいこと。
閑静な住宅街に突如として表れる別世界、オアシスです。
思いっきり深呼吸すると、カラダもココロも生き返るようです。
これを「森林浴」って言いますよね？
でもこの森林浴って、
浴って書きます。
浴びる、という意味です。
森の中で、何を浴びるかご存知ですか？
答えは、「フィトンチッド」。
「フィトンチッド」って何？
フィトンチッドは樹々の言葉
フィトンチッドとは
ロシアの大学教授ボリス・トーキンが作った造語ですが…
『植物を傷つけると、その周囲にいる細菌などが死ぬ現象を発見し、植物が何らかの揮発性物質を放出したためと考え、この物質をフィトンチッドと命名した』
とのことです。
「フィト」（Phyto）＝植物
「チッド」（cide）＝殺す
という意味だそうですが
一瞬ぎょっとしますよね。
でも、細菌は殺すけれど、
私たちには様々な恩恵を与えてくれますのでご安心を。(笑)
植物が発する揮発性物質とは、つまり精油（アロマ）のこと。
アロマ屋さんで売っている、あの瓶の中身です。
例えば、
ヒノキ、杉、ヒバ、槙…など、
森の木々から出るアロマを総称して
フィトンチッドと言っているのですよね。
このフィトンチッド、実は「樹々の言葉」ともいわれていて、
例えば、森の木の1本の枝の葉が虫に食べられたとします。
すると、その木からは「虫がいるぞー！！」という言葉の代わりに
虫が嫌いな精油を放出します。
その精油が広がっていくと、
その言葉を受け取った樹々は一斉に同じ精油を揮発させます。
そうすると森の中にその精油は充満し、
虫はそれ以上近寄らなくなる…という
とってもファンタスティックな精油の使い方ですよね。
日本でも、青森の白神山地では、
「ヒバの森では鳥が鳴かない」と言われるそうですが、
なぜなら、ヒバの精油が充満していると虫が近寄らないので
虫を餌にする鳥も来ない、ということらしいですよ！
また、オーストラリアに
「ブルーマウンテンズ」という景勝地があるそうです。
こちらはユーカリの木から放出されたアロマが
太陽の光の反射で青く見えるから
その名が付いたとのこと。
コーヒーの「ブルーマウンテン」も、
その産地では青みがかって見える霧が頻繁に発生し、
これが土に適度な水分を補給するので繊細な味になるそうです。
無意識に、森の景色に惹かれるときは…？
森のアロマは、私たちヒトにはリラックスをさせてくれたり
深い呼吸を促してくれたり
肝機能に働きかけたり
こころをリフレッシュしてくれたり
様々な病気の改善に役立つと言われています。
だから、仕事が忙しくて疲れていたりすると、
無意識に森の景色に惹かれたりしませんか？
電車の中でよく見かけるつり広告には、
温泉や森の景色が写っている
旅行へのお誘い広告を時々見かけます。
ぎゅうぎゅうの満員電車の中で見たら、
つい行きたくなりますよね？
きっと普通の呼吸さえしづらい状況の人間の心理に、
上手に働き掛けているのだと思われます。
だって、
森や林などの自然の中に入ると、
思わず深呼吸していませんか？
きっと、フィトンチッドを取り込みたいという
本能がそうせているのですよね！！
もし今あなたが
雑誌やテレビなどで森を見て、
ふと惹かれたり、そこに行きたくなったら、
なんとしてでも時間を作って
ぜひ行ってくださいね！
「ふと」や「なんとなく」感じたことは、
思考ではなく
本能が望んでいることです。
そのサインを見逃さずに
ぜひ本能を喜ばせてあげて
ココロとカラダを健やかに保ちましょう！
香りから本能の声を聴いて、
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本能が選ぶアロマで心と体と人生を変える、
香りメッセージアカデミー代表
香りの伝道師 大村はる美。
鎌倉生まれ、鎌倉育ち、現在は藤沢市在住。
22歳で輸入雑貨ソニープラザ経理部入社。その後医療事務の資格を取り医療機関に転職。結婚し出産後体調を崩してパニック障害になる。森田療法で回復したものの30代半ばで不眠症になり、その時に出会ったラベンダーの香りで元気になり、アロマテラピストの道に進む。アロマ講師、トリートメントサロン経験を得て、現在は、お悩みを持っていたり生きづらさを感じている方の笑顔が、少しでも増えるようにと願い、香りと本能から自分を知るオリジナルメソッド『香りメッセージセッション』を行っている。
執筆著書「カウンセラー物語～心に寄り添う21人の軌跡」
掲載雑誌「セラピスト」2022年4月号冒頭８ページに渡り「音とアロマの融合」について掲載
趣味はジャズやボサノバのライブ通い。ゴスペルや一人カラオケで思い切り歌うこと。
